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単品通販を始めるなら、カートシステムの導入は必須です。
しかしながらカートシステムを提供している事業者は複数あるため、初めて通販事業にチャレンジされる事業者の方やカートシステムの移行を検討されている事業者の方の中には、どのカートシステムを選べばよいか決めかねている方もいるかもしれません。
導入するカートシステム次第でECサイトの売上は変化してしまうため、カートシステムの選定は、単品通販事業者の重要な意思決定のポイントとなります。
そこで今回は、単品通販に最適なカートシステムの選び方についてご紹介いたします。
そもそも単品通販とは?
まずは簡単に単品通販についておさらいしましょう。
単品通販とは、1種類の商品や1つのブランドに絞って、ECサイト上で販売するビジネスモデルのことをいいます。
単品通販は一般的な通販と比較して、「商品数が少ない」「少ない資本で始めやすい」「リピート率が高い」などの特徴があります。
また、単品通販でよく取り扱われる商品の例としては化粧品、健康食品、食品などの消耗品が多い傾向にあります。
※単品通販のビジネスモデルやメリット・デメリットについてさらに詳しく知りたい方はこちら:単品通販とは?ビジネスモデルから成功するポイントまで徹底解説
なぜ単品通販にカートシステムが必要なのか
単品通販を行う際にはカートシステムが必要になります。
カートシステムとは、ECサイト構築に必要なシステムをクラウド上で提供するサービスで、Web上で買い物をできるようにするシステムのことを指します。カートシステムを導入していない場合、システムを一から自社で開発しなければならないので、単品通販を始めるまでの投資額が高くなりますし、当然、ITに関しての専門的な知識が求められます。
単品通販を簡単に始められるのがカートシステムなのです。
ここからは、単品リピート通販向けのカートシステムを導入することによってどのようなメリットがあるのかを、3つのポイントに絞って説明します。
顧客の単価UPが狙える
単品通販向けのカートシステムには顧客単価が上がるような機能を実装しているシステムが多いです。特に注文時のアップセル・クロスセル機能や各種決済、柔軟な価格の設定が標準機能として搭載されているカートシステムが多いです。
リピーターを効率的に獲得できる
お客様に商品を継続的に購入してもらいLTV(顧客生涯価値)を上げるためには、購入後のアフターフォローが重要になります。
そのため、クーポン機能やメルマガ、同梱物に関する施策を打つための機能が標準搭載されている場合が多く、リピーターを効率的に獲得できるシステムが備わっています。
コストを削減できる
既に完成されているシステムを月額費用を払うことで利用できるため、自社開発より利便性が高くコストが削減できます。また比較的安価に導入できるため、ECサイトを手軽に始めるのに役立つでしょう。
その他にもシステムのアップデートやサーバーメンテナンスなどはカートシステムの提供会社が行なうため、保守管理などのコストも発生しないというメリットがあります。
単品通販に最適なカートシステムの選び方
単品通販では、継続的なリピート購入を促す機能を搭載したカートシステムを選定することが望ましいです。
なぜなら単品通販は顧客に商品をリピート購入してもらわなければ利益を上げにくいビジネスだからです。そのため、単品通販専用のカートシステムはいかにリピート購入を増やすかを前提として機能が設計されています。
ここでは、単品通販におけるカートシステムの選び方について解説します。
必要な機能が揃っているか
単品通販ビジネスでカートシステムに最低限必要な機能は、注文情報や顧客情報、出荷情報などを管理する機能のほか、リピート率やLTV、CVRを上げるための機能です。
特に単品通販の肝でもある、リピート率を上げるための機能を標準で備えているかどうかは事前に確認しましょう。
リピート率をあげる機能(一部抜粋)
同梱物機能 | リピート回数や顧客属性、購入手段に応じて同梱物を変えることができる機能 |
メールマガジン | 新商品や、セール情報、商品の有効的な使い方などのお得な情報を伝えるための機能 |
ステップメール | メルマガ登録した日や商品を購入した日など、特定の日を起点に、あらかじめ用意しておいたメールを配信できる機能 |
ポイント機能 | 購入回数や購入金額に応じてポイントが付与できる機能 |
会員ランク | 購入回数や購入金額に合わせて会員ランクを付与しランクに合わせた割引やプレゼントを用意できる機能 |
クーポン機能 | 希望の割引条件に合わせ、クーポンコードを発行出来る機能 |
導入実績が豊富か
導入実績が豊富かどうかという点も事前に確認しておきたいポイントです。
なぜなら、導入実績が豊富ということは多くの導入サイトに信頼されている証拠であり、カートシステムを選定する段階において非常に重要な指針になるからです。
特に自社と似たようなサービスや商材を提供している事業者の導入実績があるかどうかは確認しておきましょう。また、成功事例として売上上位サイトの月商や売上額が公開されていると今後のビジネス展開の参考材料となります。
重要情報はサイトには公開されていない場合もありますので、直接お問い合わせなどで確認してみても良いでしょう。
料金体系
料金体系には月額費用が固定のタイプや、サービスの利用量に応じて価格が変動する従量制の料金プランなどがあります。その他にも決済手数料や、オプションサービスなどもあるため、複数のカートシステム会社から見積もりを取り、料金の比較を行いましょう。その際には月額費用の中で何ができるのか・できないのかなど具体的な項目をチェックし、必要な機能と将来的に使用するであろう機能の両方から金額を比較することをおすすめします。
外部ツールとの連携
カートシステムごとに連携できるシステムが決まっているため、予め、カートシステムと今後使用するであろう外部ツールとの連携が可能かどうかを確認しましょう。もし外部ツールとの連携が不十分なカートシステムを使用すると、後々できないことが増える可能性があり、相対的にコストがかかってしまう恐れがあります。
定期的なアップデート
カートシステムでは単品通販に必要な機能のアップデートを定期的に行っているシステムが多いです。
もしアップデートの頻度が低いカートシステムを選定してしまうと、行える施策が限られてくる可能性があります。改善されない・改善まで時間がかかるといった場合、カートシステムの提供会社のシステムに対しての熱量が低い可能性があります。どのくらいの頻度でアップデートを行っているかは導入前に確認しておきましょう。
操作性
単品通販のカートシステムは機能が多く、慣れるまでに時間を要する場合があります。そのため実際のデモ画面などを活用し自社の社員が扱える程度のUI/UXとなっているか、直感的な操作ができるかどうかは選定ポイントとして確認しておきましょう。
決済手段が豊富か
単品通販において、対応している決済手段が多いことは非常に重要です。なぜならターゲットとしているお客様が利用する見込みが高い決済方法にカートシステムが対応しているかという点がCVRに大きく影響するからです。
例えば後払い決済を導入した結果、導入前と比較するとCVRが劇的に向上したという事例があります。
自社の商品にどの決済手段があればいいのかを検討し、その中で必要な決済手段がカートシステムに標準で備わっているかを確認しておきましょう。
単品通販向けのカートシステムに向いている商材とは?
最後に単品通販に向いている商材について、実際にカートシステムを導入した事例を交えてご紹介します。単品通販向けのカートシステムに向いている商材は「化粧品」「健康食品」など定期的にリピート購入されやすい商材(消耗品)だと一般に言われています。
化粧品
ドラッグストアやコンビニのような小売店で手に入る大手メーカーの化粧品ではなく、自社で製造・販売される化粧品はお客様との接点が限られているため、希少性や独自性を押し出しターゲットを絞った層に適切にアプローチして信頼を得ることが重要です。
一般的に販売されている化粧品より価格を高く設定しても、その根拠をオンライン上で的確に訴求することで結果的には価格が高くても購入され利益率が高くなることもあります。
代表的な商品としては再春館製薬所の「ドモホルンリンクル」やドクターリセラ社の「deep2031」などが挙げられます。
参考:要望に合わせた的確な提案がカート選定の決め手:deep2031
健康食品
あじかんや三つ星ファームなど食品・健康食品は自社開発の場合、他社製品では代えがきかないオリジナル商品となるため、一度定期購入し商品を気に入った顧客はサービスを利用し続けてくださる可能性が高いです。商品力があれば結果的にLTV(顧客生涯価値)が高くなる傾向があります。
商品が無くなるタイミングで都度商品がお届けされるため、お客様は商品を習慣的に利用することができます。健康意識が高まっている昨今、食品・健康食品は単品通販に向いている商材と言えます。
参考:コールセンター運用に適したシステムにカスタマイズ:あじかん美食生活
宅配食品のサブスクサービス「三ツ星ファーム」が、サブスクストアを選定した理由とは
まとめ
いかがでしたでしょうか。本記事では、単品通販に必要なカートシステムの選び方からカートシステムを導入するメリットなどを紹介しました。
自社のサービスに合った単品通販向けのカートシステムを選び、売上の向上やコストの削減に繋げましょう。