定期通販とは?定期通販ビジネスの特徴とメリットを紹介

定期通販とは?定期通販ビジネスの特徴とメリットを紹介

定期通販は、ネットショップを運営しているならぜひ取り入れたい商品の販売方法です。事業者、ユーザーともにメリットがある仕組みだからです。
しかしながら、今まで売り切りで販売していた商品を、ただ単に定期として販売するだけでは事業は失敗してしまうでしょう。定期通販の特徴を理解し自分たちがなすべきことを実行して初めて、定期通販ビジネスを成功させることができます!

本記事では、定期通販のメリット・デメリットについて解説します。さらに、定期通販ビジネスが上手くいくためのポイントと、自社で定期通販ビジネスを行うために必要となるカートシステムについても紹介します!

定期通販(リピート通販)とは?

ここでは、「そもそも定期通販とは?」という定期通販のそもそもについてと、定期通販に向いている通販のビジネスモデル・商材について解説します。

定期通販(リピート通販)とは?

そもそも定期通販とは?

定期通販とは、商品やサービスを顧客に継続して購入していただき、利用してもらうという販売手法です。言い換えれば、通信販売(通販)で、商品を定期コースを利用してもらうということです。

継続的に利用していただくことを前提としているビジネスのため、ユーザーに長く利用される消費財を商材として選ばれやすいです。
また定期通販の特徴として、ニキビや薄毛といった、ユーザーの不満やコンプレックスの解消を目指した商材が扱われます。
季節によって異なる食材を送ることでワクワク感を感じていただける頒布会なども行われます。

従来の定期通販では、手紙、カタログ、新聞、雑誌、テレビといったメディアを中心に商品を宣伝・販売していました。ところが近年では、インターネット、スマートフォンの普及により、定期通販のあり方も変わってきました。
定期通販ビジネスにおける一連の業務──広告配信、サイトでの購入、配送、顧客情報の管理など──は、急速にIT化が進んでいるのです。事業のIT化によって、ネットショップの担当者・EC事業責任者は、より顧客に合わせた商品開発・施策の実行ができるようになりました。

定期通販に向いている通販ビジネスモデルとは?

実は、定期通販に向いているビジネスモデル、販売チャネル、商材があります。 ここでは、定期通販に向いているそれらの特徴を紹介していきます。

定期通販に向いている通販ビジネスモデルとは?

ネットショップには大きく「モール」と「自社ECサイト」という2つの販売チャネルが存在します。
モールでは、Amazon、Yahoo!ショッピングやwowmaに代表されるように、用意されたプラットフォーム上で商品の販売を行います。
自社ECサイトでは、自身でネットショップのECサイトを作成し商品を販売します。

定期通販をモールにて行う場合、定期の場合は通常に加えて販売手数料が発生する、クーポンが利用できないなどの制限がある場合があります。
ある程度の売上や利益を見込む場合は自社ECを活用することをおすすめします。

自社ECにて商品販売する場合、その手法は大きく3つあります。

多品種多品目:家電やファッションなどの多くの品揃えを用意する通販ビジネス。総合通販と呼ばれる。
単品種多品目:ワインなどの1つの品種で赤ワイン、白ワインなどの複数品目を持つ通販ビジネス。食品に多く、専門通販と呼ばれる。
単品種単品目:健康食品や化粧品など1つ、ないしは少数の商材を販売する通販ビジネス。単品通販と呼ばれ、少数の商材のためユーザーに刺さるニーズを持った商材が必要です。また、継続的な購入で売上・利益を確保していく必要があるため、単品リピート通販と呼ばれこともある。

このうち、単品種多品目(専門通販)、単品種単品目(単品通販)はユーザーが継続的に購入をしやすく、事業継続の側面でも長く購入していただく必要があるため、定期通販に適しているビジネスと言えます。

定期通販のメリットとデメリット

定期通販には、他のビジネスとは異なる特徴があります。例えば、リピート率向上のための施策に大きく労力をかけなければならないという点や、広告費に多くの資金を投じるという点です。
ここでは、定期通販という販売手法だからこそ存在するメリットとデメリットを紹介します。

定期通販のメリットとデメリット

定期通販のメリット

小さな規模からスタートできる

自社サイトでの定期通販事業は、一般的な小売業や従来の総合通販に比べて比較的少額で始められます

一般的な小売業のように実店舗で商品を販売する場合、土地、建物、人材の確保が必要となります。
従来の定期通販の集客方法(チラシや新聞、テレビなどへの広告)だと、商品に興味が薄い大勢の顧客へも広告を打つことになるので、事業の立ち上げ段階においては効率が悪いです。

また定期通販に適した専門通販や単品通販は、総合通販と比べて扱う商材が少ないため、物流やコールセンターのフルフィルメント、商品管理などがシンプルに済みます。

自社サイトでの定期通販事業は、必ずしも実店舗を持つ必要はないですし、また顧客に合わせて広告配信やシンプルな管理・運営がしやすいので効率的です。

定期通販を検討している方は、事業計画のシミュレーションを行うことで、より具体的な計画を作れることができるでしょう。

※お役立ち資料:EC事業シミュレーション【使用解説書付き】 | サブスクストア

効率的な販促活動ができる

定期通販は、効率的な販促活動ができます。
定期通販は販売する商品が限定されるため、総合通販と比べ明確なターゲットに配信できる特徴があります。
ターゲットに合わせて広告、バナー画像やLP(ランディングページ)を少数から準備し配信でき、効率的な販促活動を行うことができます。

また顧客情報をもとにして、顧客に合わせた対応ができます。性別、誕生日(誕生月)、購入回数などによってメールの配信内容を変える王道的な取り組みだけでも、「自分に関係がある!」と思っていただけるため、メール経由での購入率がアップするでしょう。

成功すれば大きな売上・利益を見込める

定期通販ビジネスは、成功すれば安定的に大きな売上・利益を得ることができます。継続して商品を購入するリピーターのおかげで、新規顧客だけに頼らず効率的な売上の確保ができるからです。

定期通販を成功させるためには、「顧客の悩みに応えるような商品を開発する、新規顧客を集客する、リピートでの購入(定期コースの契約)を促す、顧客に長く商品を利用していただく」という仕組み・流れを作ることが重要です。

定期通販のデメリット・注意したい点

自社サイトへの集客が難しい

自社でネットショップを運営して定期通販を行う場合、その集客はAmazonや楽天のような総合モールに比べてハードルが高いです。知名度がなく、検索エンジンでもサイトが上位表示されない状態だと、全く売上が立ちません。
ネットショップで売上を上げるにはそもそもサイトへアクセスされないといけませんから、集客対策は必須です。

定期通販では、商品点数が少なく、ニッチな商材なため、広告費が含まれる販促費は売上の50%が目安とされており、広告に多くの費用が必要とされているビジネスです。ターゲットを明確にし上でユーザーの悩みに刺さるようなアプローチをすることを常に念頭に置かなければなりません。

規制への対応が求められる

通販事業には様々な規制が存在します。
定期通販の商材として優れている化粧品や健康食品は、広告の表現や販売方法が法律によって制限されているので注意が必要です。

近年、定期購入に対する消費者トラブルの増加が懸念され、2021年6月には特定商取引に関する法律(通称、特商法)の改正案が可決成立しました。改正案では、定期購入に関する広告画面での契約期間・内容・解約の条件などの表示、申込み確認画面での購入期間・総額料金などの表示が義務付けられました。

※参考:令和3年特定商取引法・預託法の改正について

また、化粧品などは薬機法への考慮も必要となり、消費者へ誤解を与える表現の広告利用などは厳しく規制されています。

※化粧品の規制の概要についてはこちら:薬事法から薬機法へ!化粧品を扱うなら知っておきたい法律のこと

法律を意識しながら商品設計や広告配信など進めていきましょう。

通信販売・定期通販の特徴を把握しておく必要がある

定期通販を成功させるためには、今まで紹介したような定期通販の仕組み、メリット・デメリットなどをきちんと押さえておく必要があります。というのも、定期通販の仕組みは通常の実店舗で商品を販売する仕組みと異なるからです。
また、買い切り型の通販ではなく「定期通販」ですので、顧客に商品のファンになってもらい、商品をリピートしてもらわなければなりません。ネットショップ担当者は、売上が安定するまでの仕組みづくりに苦労するかもしれません。

「ユーザーが使い続けることができる商品設計、ユーザーが自分自身の悩みに気付けるような集客、顧客満足度の上がるフルフィルメント」のように、全ての仕組みが一つにつながったサービスこそが重要です。そのため、事業計画からストーリーを意識して、定期通販ビジネスを検討していきましょう。

定期通販ビジネスで成功するためのポイント

ここでは、定期通販ビジネスを成功させるためのポイントを紹介します!

定期通販ビジネスで成功するためのポイント

定期通販に向く商材とは

定期通販に向く商材は、高単価かつ、ユーザーに継続して利用していただけるような商材です。例えば、美容品健康食品がそれに当てはまります。
美容・健康に関する悩みは、基本的にはすぐに解決するものではなく、中長期的に解決を目指すものです。悩みの解決の手段として、自分たちの商品が適していることをアピールしましょう!

定期通販を解約される理由の一つに、商品を余らせてしまったというものがあります。そのため、事業者は含有量を多くしすぎないという対応が考えられます。

より顧客単価を上げる施策としては、アップセルクロスセルを勧めるというものがあります。

アップセルは、「いま購入を検討している商品を含むセットや、検討している商品よりも高い価格の商品を購入してもらうこと」です。
定期通販の場合は、例えば、

・お試し商品からの本商品へのアップセル
・単品コースからセットや定期商品へのアップセル

があります。ポイントは、ユーザーが購入を検討するタイミングや、購入に前のめりなタイミングでアップセルを行うことです。
商品がなくなってくるタイミングで、ステップメール(事前に登録したメッセージを自動で配信するメール)を用いてアップセルを実現していくことも可能です。

クロスセルは、「いま購入している商品に加えて、別の商品も購入してもらうこと」を指します。定期通販においては、定期コースに加えて、新商品や季節の商品を購入してもらうことなどが挙げられます。
定期商品の場合は、例えば、

・購入している化粧水以外に美容液も購入
・頒布会で契約している季節の野菜コースに加えて果物コースも契約

などがあります。
ポイントはラインを揃えることにあります。
化粧数、美容液、乳液などの利用用途が近い商材を揃えることで、連続して購入していただく機会が増えます。商材だけではなく、妊娠中、育乳中、子育て中などのライフスタイルに合わせた商材ラインを揃えることも有効です。

新規顧客を獲得するための施策が適切か

ネットショップへの代表的な集客方法としては、SEO対策Web広告の配信があります。
SEOは、GoogleやYahoo!といった検索エンジンで上位表示されるための取り組みで、中長期的な対策となります。対してWeb広告の配信は、短期的に一気に集客したいときに効果があります。
定期通販のメリットとして、顧客の属性に合わせた施策ができることがありました。SEO対策においては顧客の興味がある話題の情報を発信すること、Web広告配信では顧客の属性に合わせた広告配信をするといった対策が考えられます。

※新規顧客を獲得するためのポイントはこちら:ネットショップの新規顧客獲得でECの売上アップ!施策のポイントを紹介

リピートさせる仕組みを構築できているか

購入回数ごとに同梱物を変える

購入回数ごとに、同梱物を変えましょう。
定期通販でリピート回数を増やすのに、同梱物は重要な役割を果たします。というのも、メールは開封されない(読まれない)ということも多いのに対し、同梱物は商品を開封する際にほぼ100%目に入るものだからです。
同梱物にユーザーが知りたい情報、ユーザーの役に立つ情報を載せることで、顧客満足度を高めてリピート率アップを狙います。

使い方を教えて習慣化させる

契約期間を延ばすためには、ユーザーに「この商品は自分にとって必要だ」と思っていただくことで、継続して商品を利用していただくことが重要です。
美容品や健康食品のような商材は、医薬品ではないので即効性はありません。そのため期待した効果が現れない場合、ユーザーは「この商品を購入し続けるべきなのか?」と疑問に思うはずです。その疑問の解消のために、適切な使い方やユーザーの具体的な体験談を提示してあげるといった施策があります。

クレジットカードへ誘導する

定期通販の決済方法で、ぜひ勧めたいのがクレジットカードでの支払いです。

ネットショップの事業者にとってクレジットカードで決済されるメリットについては、定期の契約期間が長くなるということと、商品を発送後に代金が振り込まれないという事態が避けられるということが挙げられます。契約期間が長くなるのは、ユーザーが、支払い時期の度に代金を支払うという手間を省けるからです。

※リピートを増やすためのポイントはこちら:リピート顧客で売上アップ!ネットショップでリピーターを増やす考え方と施策を紹介

定期通販に必要なシステム

定期通販に必要なシステム

定期通販は一般的な通販のビジネスモデルとは異なり、初回にスムーズに購入してもらうだけでなく、継続的に購入し続けてもらえるかということがポイントとなります。
また、ユーザーが増加したときに、購入回数ごとの同梱物の設定、アップセル・クロスセルのレコメンドなどをシステムで動的に実現する必要があるでしょう。システムで自動化・省力化しなければ、その分社員の工数がかさんでしまいまうからです。

そのため、自社サイトでネットショップを運営する場合は、カートシステムを利用しましょう!

カートシステムとは、実店舗の買い物かごのように、ネットショップでの買い物かごの役割を果たします。ただしカートシステムが優れているのは、商品管理、決済方法の設定、顧客情報の管理ができるという点です。広告配信の結果や顧客情報がデータで見ることができるので、それをもとに効率的な施策を練ることができます。

最近は、無料や安価なカートも充実してきています。とはいえそれらのカートの多くは、機能が限られていたり決済手数料が高額であったりと、EC事業者にとっては不都合な面もあります。
そのため、自社の戦略、実行したい施策に合わせたカートシステムを選定し、活用しましょう!

定期通販を成功させるためには、リピートや定期通販に強いカートを選ぶことが重要です。サブスクストアは、定期通販市場で高いシェアと実績を有するカートシステムです!

※定期通販カートシステム「サブスクストア」について:定期通販カート選びのポイントとは?サブスクストアで学ぶ成功法

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