D2Cの利益率が高い理由とは?高利益率を実現するためのポイントも紹介!

D2Cの利益率が高い理由とは?高利益率を実現するためのポイントも紹介!

「D2C(Direct to Consumer)」は一般に利益率が高いビジネスモデルだと言われています。というのもD2Cは、商品の製造から販売までを一貫して行うことで卸や代理店に仲介手数料を支払わずに済むというビジネスモデルだからです。

本記事ではD2Cが高利益率であると言われる3つの理由と、D2Cで高利益率を実現するためのポイントなどについて解説します。

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D2Cの利益率が高い3つの理由

「D2C(Direct to Consumer)」とは「仲介業者なしに商品の企画・製造から販売までを自社で行う」というビジネスモデルのことです。近年では「自社で商品を企画・製造し自社のECサイトで販売する」というスタイルが主流です。

※D2Cの定義やビジネスモデルについて詳しく知りたい方はこちら:D2Cとは?ビジネスモデルとそのメリット、成功事例を解説!

自社で製造から販売までを一貫して行うからこそ、高利益率を確保できるわけです。以下ではどうしてD2Cが高利益率になるのかという背景についてさらに詳しく見ていきましょう。

卸売御者や販売代理店を介さず商品を販売するため中間手数料を抑えられる

これまで食品、化粧品、製薬などの大手メーカーは、商品を大量生産して実店舗に配荷し販売するという流れで商品を販売してきました。

一方でD2Cブランドは、そのような大手メーカーとは異なるアプローチで顧客に商品を提供します。そのアプローチとは、自社ECサイトなどを通じて顧客に直接(ダイレクトに)商品を販売するというものです。

D2Cは代理店を介さず商品を販売するため中間手数料を抑えられる
※引用:D2Cとは?サブスクとは?新時代の通販ビジネスをポイントで紹介!

「一般に販売されている商品では一向に悩みが解決しない」
「自分の欲しいジャンルの商品が近くの実店舗では販売されていない」
「なくなる度に商品を買いに行くのが面倒」

といった顧客の悩みや不都合を解消できるのが、「D2C」というビジネスモデルです。

なぜならD2Cは、①顧客のニーズを汲み取った商品を自社で企画・製造し、②自社ECサイトで全国どこにでも商品を販売することができるといったビジネスモデルだからです。

テナント料や維持費、人件費が抑えられるから

D2Cブランドの多くは、実店舗を持ちません。そのためテナント料や店舗の維持費、人件費を抑えることができます。

売上が上がってきたD2Cブランドはポップアップストアや実店舗を展開することもありますが、自社ECサイトでの商品販売がメインであることには変わりありません。D2Cブランドの実店舗の出店は、①ブランドのさらなる認知拡大や②ブランドへある程度の興味があり「実際に商品を手にとって試したい」という顧客に向けた施策と位置づけられています。

メーカーが顧客と直接繋がることで売上を向上させられ、かつ販促費も抑えられるから

仲介手数料や実店舗を持たないことによるコスト削減という側面以外にも、D2Cが高利益率となりやすい背景があります。それはD2Cというビジネスモデルによって「メーカーが顧客と直接繋がれるようになった」という背景です。

顧客と直接繋がることでメーカーは売上をアップでき、かつ販促費も抑えることができます。なぜなら以下のようなマーケティング施策が実行可能になるからです。

・Web上での顧客の行動データをもとにした販促施策が行える
・既存顧客にキャンペーンの告知や特別割引などのオファーができる(CRM施策ができる)

①Web上での顧客の行動データをもとにした販促施策を行える

Webサイト上のユーザーの行動データを収集することで、事業者は効果的なマーケティング戦略・施策を立案できるようになるでしょう。

もちろん実店舗の商品販売でもPOSデータや会員カード情報に紐づいた購買データを取得することはできますが、Webサイトのみでの商品購入であればサイトへの流入から購入までのすべての顧客の購買行動がWeb上で完結することになるので、より正確にデータを収集できるというメリットがあります。

例えば集客において、自社サイトでの行動データの活用は欠かせません。

D2Cには「実店舗がないためブランドが認知されにくい」という課題があるため、集客には特に力を入れる必要があります。そのため「自社のWebサイトやLP(ランディングページ)にどの広告媒体から訪問したのか」「どのような検索キーワードを経由してサイトに訪れているのか」「よく見られているページやコンテンツは何か」といった現状数値の分析と、「この広告媒体から流入した顧客の購入金額が高い傾向にあるから、もっと広告費をかけよう」といった施策の立案をセットで行っていく必要があるでしょう。

データを蓄積し、そのデータをもとに最適な広告販促費を利用し、新規顧客獲得と既存顧客化・LTV向上を図ることで、売上や利益率を高めていくことが可能です。

※関連記事:ネットショップの新規顧客獲得でECの売上アップ!施策のポイントを紹介

②既存顧客にキャンペーンの告知や特別割引などのオファーができる(CRMができる)

D2Cであれば、自社商品に興味がある顧客リストを保有することができます。D2C事業者はそのリストをもとに季節のイベントの告知や誕生日月の特別割引のオファーなどができるでしょう。

D2Cでは広告費をかけて新規顧客を集客していくことが定石です。

そもそもブランドが顧客に認知されていないのであれば、広告を出さない限り自社サイトに顧客が訪問されるきっかけが全く存在しないからです。またAmazonや楽天といったECモールでの商品販売は、ECモールそれ自体に集客力があるため商品が検索されやすくなるものの、同一カテゴリー内での価格競争に陥りやすいというデメリットがあります。

そのため利益率を高めるために重要なのが「一度商品を購入いただいた既存顧客にいかに商品をリピートしてもらうか」という視点です。既存顧客にメルマガ配信したり公式LINEでメッセージを送ったりすることは無料なので、新規顧客の集客よりも圧倒的におトクだと言うことができます。

一般に「ITツールなどを活用して企業が顧客と長期的な関係を築く手法」をCRM(Customer Relationship Management)と呼びますが、自社でリストを持つことでこのCRM施策(リピート施策)を簡単に行えるのはD2Cの特長の一つです。

※関連記事:単品通販のLTVを最大化させるCRM施策とは?

D2Cで利益率を上げるためのポイント

D2Cで高い利益率を実現しつつ事業成長させるためのポイントは、一言で言うと「商品を買い続けてもらうこと」「サービスを使い続けてもらうこと」です。

それではD2C事業者はどのようなことに気をつければよいのでしょうか。ここでは、商品をリピートしてもらうことによって利益率を向上させるために重要なポイントを3つ紹介します。

①商品開発:日常的に使用される商品を開発する

繰り返しになりますが、D2Cで利益率を高めるために重要なのは「既存顧客に顧客に商品をリピートしてもらうこと」です。

D2Cでは化粧品(化粧水やクレンジングバーム)や健康食品(サプリ、プロテイン)、最近では食品(冷凍弁当)といった商材が選ばれる傾向にあります。それらの商材は「日常的に消費され再度購入される」という特徴を持っています。

リピートされやすい商品かどうかは、D2C事業において重要なポイントです。

②販売戦略:商品をサブスクリプション(定期コース)で販売する

商品を単品で販売するだけでなく、サブスクリプション(サブスク)や定期コースで販売しましょう。そうすると、購入回数や購入頻度が仕組み上高まりやすいため顧客一人当たりの利益(LTVとも呼ばれます)が伸びます。

顧客からするとサブスクや定期コースには以下のようなメリットがあります。

・単品で購入するよりもお得なコースが多いので安く商品を手に入れられる
・商品が一定の周期で届くため商品を買い忘れることがない

サブスクや定期コースで商品を提供する場合、それに特化したシステムを導入することをおすすめします。

サブスク/D2C/定期通販に特化したクラウドシステム「サブスクストア」のサービス紹介資料はこちら

③顧客満足度向上:顧客に正しく商品を利用してもらう

商品のリピートしてもらうという観点では顧客に「商品を正しく利用してもらう」ことも重要です。

顧客から「なかなか効果が実感できない」といった内容のお問い合わせがあり、よくよく話を聞いてみると実は「正しく商品を使ってもらっていなかった」──そんなケースもあります。

顧客に正しく商品を利用してもらうための施策には、例えば以下のようなものがあります。

・同梱物に商品のわかりやすい利用マニュアルを入れる
・Webサイト上のFAQ(よくある質問)を充実させる
・SNSなどで使い方を解説した画像や動画を配信する

「効果が出ない」という場合、もしかしたら商品の使用期間が短いということが理由かもしれません。「商品を使用したら〇ヶ月でよくなってきた」といった利用者の声をWebサイトやSNS上で紹介し「もう少し続けてみよう」と思ってもらうことも、継続率を向上させる(結果として利益率が向上する)施策です。

※D2Cの販売戦略についてさらに詳しく知りたい方はこちら:D2Cにおける効果的なマーケティング戦略・施策とは?

まとめ

D2C(Direct to Consumer)は、卸売業者や販売代理店といった中間業者を介さず商品を販売するため中間手数料がかからず、従来のメーカーと比較すると利益率が高いビジネスモデルだと言われています。D2Cが注目されている背景としては、顧客の購買データを蓄積しマーケティング施策に活用できるといった点も挙げられます。

D2Cブランドを運営する事業者に求められているのは、顧客のニーズや購買行動を起点にして商品の企画・開発から販売までを一貫して行うことでしょう。

※参考書籍
木下勝寿『売上最小化、利益最大化の法則──利益率29%経営の秘密』ダイヤモンド社、2021年
山口尚大『化粧品・健康食品業界のためのダイレクトマーケティング成功と失敗の法則──通販を成功へと導く不変の法則』クロスメディア・パブリッシング、2019年

※関連資料
D2Cのビジネスモデルについて知りたい方はこちら:D2Cとは?サブスクとは?新時代の通販ビジネスをポイントで紹介!
D2C×サブスクの成功事例について知りたい方はこちら:サブスク/定期通販の成功事例集

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