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ネットショップを運営している人の大きな悩みの1つが「売上げが安定しない」ということではないでしょうか。数多くのネットショップが競合している現在では、毎月安定した売上げを上げ続けるのは非常に難しいでしょう。
そこで、一度検討してもらいたいのが「定期購入サービスの導入」です。
定期購入サービスを上手く導入できれば、毎月一定の売上げを上げることが容易になるかもしれません。今回は、定期購入サービスを導入するメリットとそのポイントについて詳しく解説します。
定期購入サービスのメリット①「顧客の買い物の負担が減る」
定期購入サービスとは、ある商品やサービスに関して一定期間、商品を購入する契約方法です。ネットショップ運営者と顧客の双方にメリットがあるため、人気の購入方法の1つになります。
まず、顧客側の大きなメリットとしては「買い物の負担が減る」という点です。
定期購入サービスでは、2~3カ月程度のスパンで商品を購入するため、一度支払いを済ませれば定期的に商品が届きます。「使う化粧品が決まっている」「毎月、同じシャンプーやリンスを使う」といった人であれば、買い物のたびに商品を選ばなくて済むため非常に便利です。また、注文しなくても自動的に配達されるため、家事や仕事などで忙しく商品を選んでいる時間も惜しいと思う人や普段の買い物の手間を省きたいと思う人にはピッタリでしょう。
他にも、定期購入サービスを導入している多くのネットショップでは通常価格から割引をしたり、各種特典を付けたりしている店舗もたくさんあります。こういった割引やキャンペーンを活用すれば、通常よりも安く買い物ができるため非常にお得感があります。特に、化粧品や日用品、食料品など毎月一定量の消費があるような商品は定期購入することでトータルとしてかなり費用を抑えることが可能です。「少しでも安く買いたい」という人にとっても、魅力的なのが定期購入サービスです。
定期購入サービスのメリット②「リピーターを獲得しやすい」
一方、店舗側のメリットとしては「リピーターを獲得しやすい」という点があります。ネットショップの売上げを安定させるために一番重要なのは「このサイトから商品を買う」と決めているリピーターをいかに増やすかということです。新規顧客は翌月も購入してくれるかどうかわかりませんが、リピーターは翌月も翌々月も購入してくれます。1カ月に新規顧客が10人いるのと、リピーターが10人いるのでは翌月以降の売上げが大きく変わるのです。つまり、リピーター(定期購入)は新規顧客の売上げとは異なり、積み上がっていくということです。
リピーターの数だけ毎月、一定額が売上げとして計上されるため売上げ予測がしやすくなります。その結果、必要な在庫数が割り出しやすくなり在庫リスクが軽減するというのも大きなメリットです。さらに、毎月自動で決済が入るため不要な人件費や管理コストも削減できるでしょう。
また、商品が食料品や化粧品など使用頻度が高い消耗品の場合、定期的にその商品を買っているうちに「商品に愛着が沸く」「効果が実感できた」という顧客も現れます。こういった顧客はリピーターになりやすく、契約期間が終了しても再度定期購入を利用する人が多くいるのです。さらに、一定期間はクレジットで自動的に決済が行われるため、「解約が面倒で使い続けている」という人も一定数います。こうした理由からリピーターが増え、全体的な売上げの底上げが期待できます。
リピーターを獲得するポイント①「商品画像を見やすくする」
リピーターを獲得するにはいくつか押さえておきたいポイントがあります。その1つが「画像の見やすさ」です。ネットショップは実際に店舗に出向かずとも自宅に居ながら商品を購入できる非常に便利なサービスです。
しかし、1つ大きなデメリットとして「実物の商品を手に取れない」という点があります。商品を購入する顧客の心理は「損はしたくない」「自分の想像通りの商品が欲しい」という感情が強く働きます。自分が思っているような商品であることに確信が持てなければ商品を購入したりはしないでしょう。
ネットショップでは「いかに顧客の不安や心配を取り除くか」という点が重要なポイントになります。
そこで、この不安を解消する1つの方法として「商品画像を豊富に用意する」ということが重要です。できるだけ鮮明で綺麗な画像を「商品全体」「細部」「使用途中」などいろいろなパターンに分けて見やすい場所に配置しておきましょう。洋服であれば「使っている素材や質感」「おすすめのコーディネート」「街中での写真」など、実際に購入した後をイメージできるような商品画像がベストです。こうした画像が1つ1つの商品に配置されているサイトは「見やすくて分かりやすいサイト」と認識されるため、リピーターを獲得しやすくなります。
リピーターを獲得するポイント②「決済方法は複数用意」
リピーターを獲得する2つ目のポイントは「決済方法を豊富に用意する」ということです。世の中には「クレジットカードは持たない」「持っているけどできるだけ使いたくない」「コンビニ払いが簡単で楽」というようにいろいろな考え方を持つ人がいます。こういったニーズを持つ人たちを出来るだけ幅広く取り込むには決済手段を豊富に用意しておくことが非常に重要です。逆に、「クレジットカード決済しかできない」「代引きしか対応していない」というサイトはかなりの機会損失を起こしている可能性があるので注意しましょう。
ネットショップでの主な決済方法としては「クレジットカード決済」「代金引換」「コンビニ払い」の3つがあります。クレジットカード決済であれば、現金がなくても購入ができ、クレジットカードのポイントも貯まるためお得な支払い方法です。
次に、代金引換は商品と引き換えに支払いが完了するため、「カード番号の入力が面倒」「クレジットカードは持っていない」という人でも利用できます。最後に、コンビニ払いは24時間支払いが可能なため、「料金はすぐに支払っておきたい」という人向けの決済方法です。この3つはどれも一般的な方法なので、ネットショップをするのであれば最低限、対応しておきたい決済方法になります。せっかく、商品を購入しようという段階まで持っていったとしても、決済方法で断念されればすべて無駄になってしまいます。貴重なリピーターを取りこぼさないためにも決済方法はしっかりと整えておきましょう。
リピーターを獲得するポイント③「定期購入のみのサービスを」
リピーターを獲得する3つ目のポイントは「定期購入によるサービスや特典をつける」ということです。定期購入は一定期間、商品を購入し続ける契約になるため、購入総額が大きくなりがちです。さらに、一度契約してしまえば一定期間は使い続けなければならないため、購入する側の心理的なハードルが高いサービスになります。こうした心理的なハードルを下げるために有効なのが「定期購入だけの割引サービスや特典」をつけることです。「1回購入より定期購入のほうが3割安い」「シーズンで定期購入すれば割引クーポンがもらえる」など、定期購入することでお得になるサービスや特典があれば、心理的なハードルは下がります。
また、定期購入を検討している消費者の心理には「もし、商品が合わなかった場合、きちんと解約できるか」「解約のタイミングはいつか」といった不安もあります。業者の中には、定期購入の契約条件を意図的に小さく表示し、契約条件を分かりにくく記載しているような業者もいるため消費者はより警戒するようになりました。こうした不安を取り除くためには「定期購入の条件を明確に表示する」「全額返金保証をつける」といった対応が必要です。特に、定期購入だけの割引サービスや特典をつける場合は「どのような条件なのか」「いつ受け取れるのか」を誰にでも分かりやすいように表示しましょう。
不誠実な対応は後々の訴訟リスクや評判の低下など長期的に見てサイト運営に悪影響を与えます。利益を追求するだけでなく、「顧客のことを考えたサービス」を提供することが、売上げの安定するサイトを作る重要なポイントになるでしょう。