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自社ECを通して顧客に直接商品を販売する「D2C(Direct to Customer)」。そんなD2Cの商材として、サプリメントを選ぶ事業者は多いです。
「サプリメントD2Cブランドを作りたいけどどこに気をつければ良いの?」
「成功するためのポイントや成功事例を知りたい」
などと思っている方もいらっしゃるはずです。
そこで今回は、サプリメントD2Cで成功した注目ブランドとその成功ポイントについてご紹介いたします。
そもそもD2C(Direct to Consumer)とは?
D2C(DtoC)とは「Direct to Consumer」の略で、企業自らが商品の企画、製造、販売などを行い、中間業者や小売店を通さずに直接消費者に販売するビジネスモデルのことです。
D2Cのメリットは、無駄な仲介コストや業務が発生せず、スピード感のある事業運営を実現できる点です。中間業者や小売店を挟まずにダイレクトに消費者と繋がることができるため、商品のコンセプトやブランドの世界観が消費者に伝わりやすくなることもその特徴として挙げられます。
D2Cの定義や特徴について詳しく知りたい方はこちら:D2Cとは?ビジネスモデルとそのメリット、成功事例を解説!
サプリメントD2Cが注目されている理由
そもそもサプリメントとは健康食品に分類される食品ですが、実は健康食品もサプリメントも法律上の定義は存在しません。共通しているのは、健康の維持増進のために摂取される食品であるという点です。
「サプリメント」と言ってもその目的は様々で、美容やダイエット、ボディメイク(体づくり)、認知機能や性機能の向上など幅広い商品ジャンルがあります。
サプリメントD2Cが注目されている理由としては、近年の健康意識の高まりや、ユーザーの細かなニーズに合わせたサプリメント商品をWeb上で販売することが可能になったからと言えるでしょう。
従来のサプリメントの販売はドラッグストアをはじめとした店頭販売が主な販売方法でした。ただ店頭で選ぶ際にどんなサプリメントが自分の体に合っているのかというのがわからない、かつ売り場面積の都合上、消費者の細かなニーズに合った商品を置くことが難しいという課題がありました。
その点商品を自社ECサイトで販売するD2Cには、消費者の細かなニーズに合わせて商品を届けられる、膨大なデータを活用し自分の体に最適なサプリメントを提供することができる、また棚の制限がないという特徴がメリットとして挙げらます。
参考 : サプリメントの定義と正しい利用法
年々ブランドが増加。なぜ、世界でサプリメントD2Cが注目されているのか?
注目のサプリメントD2Cブランド7選!
①FUJIMI(フジミ)
FUJIMIは、オリジナルの分析から自分の体にあった商品をお届けするパーソナライズビューティケアブランドです。
FUJIMIのパーソナライズサプリメントは11種類のサプリメントの中から今の自分のお肌の状態にピッタリな5種類を選んでくれてポストに届けてくれます。
「種類がありすぎて選べない」というユーザーの悩みを独自の美容分析パーソナライズシステムで解決したことが多くの消費者に支持されています。
参考:FUJIMI
②KINS(キンズ)
KINSは、菌でケアする「菌ケア」という独自のアプローチで毎日のライフスタイルの見直しを提案しているD2Cブランドです。
KINSのサプリメントは「菌ケアで必要な菌を補い、内側からキレイを目指す」という視点で配合した、22種類もの乳酸菌や酵母、乳酸菌生産物質(乳酸菌が作り出した天然の栄養素)などからできています。
コンシェルジュ機能で悩み相談ができたりインスタライブで情報を発信していたりと、ただサプリを処方するだけではなく消費者の声を大事にしているという点が成功している秘訣でしょう。
参考:KINS
③VALX(バルクス)
VALXは、アスリートにとって必要不可欠なプロテイン・サプリメントなどの商品を展開しているマッスル系D2Cブランドです。
監修者である山本義徳氏はこれまで多くのプロアスリートを指導してきており、その豊富な経験を商品開発に役立てています。
積極的にSNSやYouTubeを活用することにより常時ユーザーと繋がる手段を持っていることや、ユーザー自身がVALXの良さをSNSで発信することで広告費をかけずにユーザーを獲得できる仕組みを作ったことで成功を収めています。
参考:VALX
④Sui +(スイ)
Sui +(スイ)は、日本人のウェルネス環境を整えることを目標にした東大医師発のメディカルブランドです。
東大病院出身の内科医・皮膚科医が医学的なアプローチで製品開発を行っています。
またクリニック「クリニックフォア」と連携し、専門の医師への相談、正しいケアや、情報の提供を行っている点が消費者に信頼を与え支持されています。
参考:Sui +(スイ)
⑤VITANOTE(ビタノート)
VITANOTEは、尿検査による栄養分析から自分にあったパーソナライズサプリ、パーソナライズプロテイン、完全栄養食をお届けする栄養改善サービスです。
朝一の尿をポストに投函することで栄養素の推定吸収量(過不足)が分かります。郵送型の検査キットで自宅で簡単に尿検査ができ、その結果を専用のアプリで確認することができます。
毎日の体調管理や栄養状態を正しく把握することができる画期的なサービスです。
参考:VITANOTE
⑥PERFORM(パフォーム)
PERFORMは、生活スタイルや悩みに応じたラインアップから毎月自分にあった商品を選べる定額制カスタマイズサプリです。
PERFORMは医師監修のもと、目的や利用シーンに応じた最適な栄養素を摂れるように、成分・配合量に徹底的にこだわっています。
5つの商品ラインアップを用意しており、そのうち3つを毎月自由に変更しながら、その月に応じて自分に必要な栄養・成分を摂取することができます。
参考:PERFORM
⑦myFine(マイファイン)
myFineは、栄養士監修の診断であなた専用のパーソナライズサプリメントを提供しているD2Cブランドです。
今抱えている悩みや生活習慣をWeb上で診断し、一人ひとり異なる処方を作るという完全オーダーメイドが特徴です。
参考:myFine
サプリメントD2Cで成功するための3つのポイント
①パーソナライズしたサービスを提供する
従来消費者がサプリメントを選ぶ際に一番困ることとしては、どのブランドやどのサプリメントが自分の体に合うのかがわからないという点でした。その課題を解決する手段の一つとして、近年話題となっているのがパーソナライズサービスを可能にするITシステムです。
ネットの普及により、消費者の関心や行動などのデータが容易に収集できるようになりました。集めた顧客データを活用することで、個人の趣味嗜好、体調に合わせたサプリメントを届けることが可能になったのです。
サプリメントD2Cを新たに始めるのであれば、パーソナライズサービス(顧客一人ひとりに最適化されたサービス)が実現可能なシステムを導入することをおすすめします。
②OEM企業(Original Equipment Manufacturer)を選定する
サプリメントのオリジナル商品をD2Cで販売したいとなった際に、OEMという手段で商品を作る事業者が多いです。
OEM(Original Equipment Manufacturing)とは、製造メーカーが他社ブランドの製品を製造することです。少ない資本でも自社オリジナルブランドの商品を作ることができるのがOEMのメリットです。
そしてOEM企業の選定が、サプリメントD2Cで成功の秘訣です。
サプリメントD2Cの知見があるOEM企業を選定することをおすすめしますが、選ぶ際のポイントがあるため、そのポイントを下記にまとめました。
少ないロットでも依頼が可能か |
サプリメント製造の実績が豊富か |
原料の手配がスムーズか |
取り扱っている成分が豊富か |
製造工場が安全か(GMP・ISOを取得しているか) |
以上のポイントを意識してOEM企業の選定を行いましょう。
③薬機法などの法制度を遵守する
サプリメントは健康食品に分類される食品なので、「医薬品」ではありません。
ここが商品開発をする際に気を付けたいポイントです。
サプリメントが医薬品ではないということは、医薬品的な効能効果の表示や用法・用量などの表記をしてしまうと薬機法違反になることを意味します。
薬機法に違反すると、行政措置の処分を受けることになるので注意が必要です。
最近ではこの薬機法の取締りなどの規制が厳しくなっているため、薬機法に該当しないような形で広告を出稿することや、そもそも消費者に過大な期待を抱かせたり医薬品と誤認させるような広告表現をすることは控えましょう。
まとめ
今回は、サプリメントD2Cで成功した注目ブランド7選と成功するための3つのポイントを紹介しました。
サプリメントD2Cならではの特徴を押さえて、事業成功の確率をあげましょう。