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D2C事業を始めるにはいわゆる「ECプラットフォーム」を導入する必要があります。
本記事ではD2Cビジネスに不可欠なプラットフォームの役割の解説から、事業を成功させるためのプラットフォーム選びのポイントまで紹介いたします。
D2Cのプラットフォームを構築する方法
D2Cとは?
D2C(DtoC)は「Direct to Consumer」の略で、仲介業者を入れずに商品の製造から販売までを自社で行うビジネスモデルです。
D2C事業者は自社で開発した商品を、自社ECサイトを通じて顧客に直接販売するのが特徴です。Amazonや楽天市場などのモール型ECと比べ、顧客情報が取得しやすかったり、サイトの自由度が高かったりするのがメリットです。
※D2Cについてさらに詳しく知りたい方はこちら:D2Cとは?ビジネスモデルとそのメリット、成功事例を解説!
D2Cを行うための「プラットフォームサービス」とは
そもそも「プラットフォーム」とは?
サービスの「提供者」と「利用者」を繋ぐ場を提供するサービスをプラットフォームサービスといいます。
プラットフォームの形態によってビジネスモデルは変化します。それはGoogle、Apple、Facebook、Amazonが代表的なプラットフォームとして挙げられることからもわかるでしょう。取り扱われる商材によって様々なプラットフォームがあります。上記の他にも国内では以下のようなプラットフォームが有名です。
・フリマサービスのプラットフォーム「メルカリ」
参考:https://jp.mercari.com/
・クラウドソーシング仕事依頼のプラットフォーム「ランサーズ」
参考:https://www.lancers.jp/
・クラウドファンディングサービスのプラットフォーム「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」
参考:https://camp-fire.jp/
・ハンドメイド作品売買のプラットフォーム「minne(ミンネ)」
参考:https://minne.com/
通販プラットフォームは、「出店手数料」や「売買が成立したときの手数料」、「有料プランの利用料金」によって収益を得ています。
D2Cのプラットフォームの役割を果たすECカートシステム
以上のように、プラットフォームサービスにはサービスの提供者と利用者をマッチングさせたり繋ぐ「場」としての役割がありますが、D2Cビジネスにおいても同様に、商品を売買するためのプラットフォームを利用することになります。
D2Cを行うためのプラットフォームサービスは、カートシステム、決済カートシステム、ECカートシステム、通販システムなどと呼ばれる場合があります。
D2Cで活用できるECサイトのプラットフォームの種類
それではECサイトのプラットフォームの種類にはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは大きく4つに分類し、それぞれの特徴をご紹介いたします。
①ASP型
ECサイトに必要なシステムをクラウド上で提供するタイプです。その多くは初期費用と月額課金で利用できます。
EC事業者なら利用することになる基本的な機能は備わっていますが、個別のカスタマイズなどには対応できない場合もあります。
総合通販用カートシステム
・futureshop(株式会社フューチャーショップ)
・MakeShop(GMOメイクショップ株式会社)など
定期通販(リピート通販、サブスクリプションサービス)に特化したカートシステム
・サブスクストア(テモナ株式会社)
・ecforce(株式会社SUPER STUDIO)など
※ASP型のECプラットフォームサービスについてさらいに詳しく知りたい方はこちら:ASP型カートシステムで実現する通販のススメ
②オープンソース型
無償で公開されているソースコードを元に0からカスタマイズするタイプです。
サードパーティがオプションやプラグインを開発して提供している場合もあり、組み合わせて効率的に構築することも可能です。
・ec-cube(株式会社イーシーキューブ)
・magento(Adobeシステムズ株式会社)など
③パッケージ型
基本的な機能を備えたパッケージソフトを購入し、それを元にエンジニアが開発・構築していくタイプです。
・ecbeing(株式会社ecbeing)
・EC-ORANGE(株式会社エスキュービズム)など
④フルスクラッチ型
何もない状態からオリジナルでサイトを構築していくタイプです。
要件定義から綿密に実施していく必要があり、開発担当のエンジニアやセキュリティ面などとの連携が必要になりコストも高くなります。
※カートシステムの機能や選び方についてはこちら:【ネットショップに必須】カートシステムとは?カートシステムの概要とカート選定のポイントをご紹介!
D2Cを行うためのプラットフォーム選びのポイント
それでは、D2C事業者はどのような観点でプラットフォームを選定すればよいのでしょうか。自社に最適なプラットフォームを選ぶために着目したいポイントについて、以下では4つ紹介します。
①ブランド戦略・販売戦略
自社のブランディングやマーケティングの方向性に適しているかが選定のポイントになります。具体的には以下のような点が挙げられます。
・世界観に合ったWebサイトのデザインが作れるか
・必要機能の他に利便性の高い機能があるか
・決済方法は豊富にあるか
②事業規模
・利用プランは自社の事業の規模に合っているか
・事業規模が拡大した時に対応できるか
③運用のしやすさ
・Webサイトの修正や改善がスムーズにできるか
・自社で問題なく運用していけるか
④サポート体制
・ヘルプセンターなどQ&Aなどサポート体制は充実しているか
・悩みや課題に向き合ってくれるか
まとめ
本記事ではD2Cにおけるプラットフォームの役割やその重要性についてお伝えしました。プラットフォームは、ショップと利用者をつなぐ大きな役割を担っています。D2Cブランドが示したい世界観を伝えられ、かつ利用者に使いやすいと思ってもらえるサービスが構築できるようなプラットフォームを選択できるよう、複数社のサービスを比較検討してみてください。