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単品通販において安定した売上を作るためには定期購入や頒布会の仕組みづくりが欠かせませんが、そもそも「定期購入と頒布会の違いがよく分からない」という方も多いのではないでしょうか。
端的に言うと、定期購入は毎回決まった商品を顧客に届けるのに対し、頒布会は毎回異なる商品を顧客に届けるといった違いがあります。
本記事ではさらに詳しく、頒布会と定期購入の違いや、頒布会がEC通販運営者と顧客の双方に与えるメリットなどについて紹介します。
※単品通販について詳しく知りたい方はこちら：単品通販とは？ビジネスモデルから成功するポイントまで徹底解説
※定期通販について詳しく知りたい方はこちら：定期通販とは？定期通販ビジネスの特徴とメリットを紹介
頒布会とは？
頒布会とは、会員に毎回異なる商品を定期的に届ける販売手法です。顧客は会費を払い会員になることで、事業者が選んだセット商品を受け取ることができます。
頒布会は、地方の特産物や高級食材を販売する食品EC・食品通販で取り入れられていることが多いです。
頒布会の事例
頒布会は、EC販売が普及する前から行われている通販の販売手法です。ここでは、いくつかの頒布会の事例を見てみましょう。
頒布会の事例：ふるさと会
郵便局が行っている「ふるさと会」が頒布会の代表例です。
ふるさと会は、「12ヶ月頒布会」と銘打ちふるさとの物産や名産品などさまざまな商品を毎月届けるサービスです。ふるさと会のカタログには、郵便局がセレクトした200品目以上もの商品が掲載されています。お米やフルーツの頒布会は、毎月異なる品種が味わえることが好評です。
食品・飲料の専門店の頒布会
スイーツやお酒の専門店も、頒布会を積極的に行っています。
食品・飲料の専門店頒布会では、老舗酒蔵所おすすめの日本酒や名門シャトーのワイン、旬のフルーツをふんだんに使った洋菓子などを扱っています。
通常では購入できない頒布会だけの特別な商品も提供することで、グルメ志向の人や特別なギフトを探している人などに支持されているのです。
手芸店の頒布会
手仕事が好きな方向けの、手作りキットの頒布会があります。キットには手芸店がセレクトした布や糸などの素材が入っていて、誰でも簡単に手作りが楽しめます。
その中にはハワイアンキルトのように、毎月1枚ずつ作ると1年後にはルームマットができあがるキットもあります。「頒布会を継続した結果、作品が完成する」という達成感が味わえるのも、手作りキットの頒布会の魅力です。
頒布会と定期購入サービスの違いとは？
頒布会と定期購入（定期コース）の違いとは何でしょうか。
定期で商品が届くというという点では共通していますが、「届く商品が同一か毎回異なるか」という点で異なっているのです。
頒布会に向いている商品は嗜好品
先ほど見たように頒布会で扱う商品は、スイーツやフルーツ、お酒といった食品が多いです。商品のセレクトは事業者が行っていて、種類や内容が異なるおすすめ商品が、1カ月単位や季節ごとなどに届くという楽しみがあります。
どちらかといえば、頒布会は嗜好性の高い商品を販売するのに適した方法です。
定期購入（定期コース）に向いている商品は日用品・消耗品
定期コースで販売するのに向いている商品は、日用品・消耗品です。
例えば、水や米などの食品、サプリなどの健康食品、スキンケアに使う基礎化粧品やトイレットペーパー、紙オムツなど、顧客が習慣的に使用する商品になります。
これらの商品は日常生活に欠かせないものが多く、商品が残り少なくなる頃に顧客が再度注文します。
顧客が初回購入時に任意の指定期間と商品を登録し定期コースで商品を購入していれば、必要な時期に必要な商品が届きます。定期購入であれば通常価格よりも低価格で商品を購入できる場合が多いです。
日用品の中でも定期で購入される商品は、かさばっていたり重かったりするものが多いです。定期購入であれば店から自宅まで配送してくれるので、荷物運びの負担がかかりません。
頒布会のメリット
顧客にとってのメリット
頒布会が顧客に与えるメリットは、毎回違う商品が届くことで思わぬ商品との出会いがあることです。
旬のフルーツを使ったスイーツ、マンネリ化しがちな鍋の材料、季節の花や草木など、趣向を凝らした商品が日々の暮らしに彩りを添えます。それらの商品は、事業者が厳選したものなので、魅力ある新しい商品に出会える可能性があります。
頒布会の商品には店のこだわりがつまっていることが多く、「ギフトを送りたいけれど商品選びに自信がない」「商品を選ぶ時間がない」という方にも喜ばれます。
事業者にとってのメリット
頒布会を導入することで事業者が受けられるメリットは、先々の注文が見込めるので売上が安定することと、在庫ロスが減らせることです。
加えて、頒布会を利用する顧客には、商品の「ついで買い」をする人が多く、プラスアルファの売上（クロスセル）も期待できます。
商品のセレクトや顧客対応が良いと、ショップのファンとなる顧客が増えていきます。一度特定のショップのファンになると、普段の買い物はもちろん、お中元やお歳暮などの特別な買い物でも、その店舗を利用する傾向が高まります。
つまり、頒布会実施による顧客のファン化は、さらなる売上アップをもたらすのです。
頒布会が実施できるシステムを導入しよう
EC・定期通販で頒布会を実施するなら、頒布会コースが機能に組みこまれている定期通販システムの利用をおすすめします。
なぜなら、通常のECカートシステムで頒布会を実施すると、煩雑な運営作業が必要となるからです。頒布会機能がなければ、指定期間や同梱商品、あるいは商品そのものを間違えるなど、思わぬミスを招く恐れがあります。
頒布会に特化した定期通販（リピート通販）向けのカートシステムを使えば、そのようなトラブルを極力減らせます。
他にも、受注から商品管理、出荷に至るまで、定期通販に必要な機能はひと通りそろっているため、日々の運営業務を簡単に行えるようになるといったメリットがあります。ギフト通販にも対応していれば、熨斗をつけたり期間限定商品の販売もできます。
頒布会にも特化した定期通販サービスを使えば、店舗の運営責任者は頒布会の要である商品企画や販促企画、ファンサービスに専念でき、さらなる店舗の売上アップが望めるでしょう。
